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照屋さとし的 “あれこれ”

   

人が住むとはどういう事か?

今まで流れていた小川に一個の小石を投げ込む。それは小さな石なのだが、今まで何事もなく流れていた水に波紋が広がる。
 清く流れていたはずの小川は濁ってしまいます。表面では清く流れていたはずですが、実際はさまざまな問題を隠しながら流れにまかせていただけなのです。しばらく時間がたつと沈殿し、小川は清流に戻っていきます。

 建物はただの小石です。人間の生活の中で一個の小石にしかすぎないのです。この小石を投げられた人間が澄むまでには時間がかかります。
 人が住むということは、水が澄むくらい、じぃーっとその建物に住み続け、やがて清流に戻り、自分の姿が写るほど澄んだ状態になる事を言うのだと思います。人が、澄めるようなただの小石をこれからも投げ続けたいと思います。

1995年・夏



   

21世紀に向けて

『これまで3K(きつい、きたない、暗い)であった建設業界が、今世紀より3KU(明るく、楽しく、やさしく)主義の業界に変わりました』とニュースキャスターがしゃべりはじめたところで電話のベルがなり、目がさめた。

 21世紀になると、人間の生活というのもだんだんと変化していくかもしれません。子供たちは、コンピュータと会話をし、宇宙食のようなチューブに入った食事をする。建物もボタンを押すだけで完成するという・・・ような世界が現実になるかもしれません。

 そんなことを想像し、『でも、そうなったら設計士なんかいらないような〜』と、自問自答しながら製図板に向かい、T定規で線を描く今日この頃です。

1999年・春



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